こんにちは!リモートガールです。
先日BLOGOSに寄稿された永江一石さんの記事「厨房とLINEでやりとりするお蕎麦屋さんが斬新すぎる」
を読んで思ったこと。
「これって中国では数年前から普及しているシステムだよなぁ、しかももっと便利な形で。」
……というのも中国ではここ数年、注文から決済まで全てテーブルで済ませてしまうという方式を取る飲食店が増えつつあります。
そこで今回は、中国で普及しつつある”セルフオーダー&スマホ決済”についてご説明したいと思います。
■目次
セルフオーダー&スマホ決済とは?
セルフオーダー&スマホ決済の流れは至ってシンプル。
- あらかじめテーブルに貼られたお店のQRコードを読み取り
- 表示されるページ上でメニューを選んで”お買い物かご”に入れる
- ネットショッピングと同じ要領で支払いを済ませて料理を待つ
たったの3ステップで店員さんを通さず注文から決済が完結してしまいます。
これらの流れを中国・蘇州の火鍋チェーン店で体験した様子を交えながら解説していきたいと思います。
1.QRコードを読み取る

まずはお店のテーブル毎に貼られたQRコードをWeChat(※中国版LINE)のスキャナで読み取ります。
2.WeChatミニプログラム(小程序)を使って注文する

QRコードを読み取ると、自動的にWeChatの“ミニプログラム”※を通してお店のページが表示されます。
アプリ内にあるインストール不要のクラウドアプリのこと。
2017年にWeChatが導入して以来、中国各社が取り入れはじめている。

指示に従って、情報を入力。
こちらの火鍋レストランではまず人数を確認されました。

その後はネットショップと同じ要領でメニューを選ぶだけ。
従来のような文字や一部の料理の写真だけが載った紙媒体のメニューに比べ、それぞれの料理に対して写真があるだけでグッと料理のイメージがつきやすくなりますね。
上から順に、プロモーション(特典)、簡単注文、注文履歴、スタッフ呼び出し、メニュー一覧となっており
必要なものは全てミニプログラムの中に揃っています。
3.注文をお買い物かごに入れて決済完了

飲み物、食材、全てをお買い物かごに追加してまとめてWeChat Payで決済完了。
ここまでの間、お店のスタッフと会話することなくオーダーから支払いまで済んでしまいました。
セルフオーダー&スマホ決済が普及した背景
スマホでのセルフオーダー&決済を行ったうえで感じたのは、その便利さだけではありません。
何よりも感動したのは『待ち時間』の少なさ。
・注文を取るスタッフが来るまでの時間
・メニューを決めてからスタッフが来るまでの時間
・注文する際のやり取り時間
・お会計をする時間
これらすべての時間を削減できるのは、人口が多い中国の飲食店にとってかなりの利点であると言えるでしょう。
ムダな時間がなくなった以上、注文を取る人員を削減し、厨房のスタッフのみに人件費を絞ることだってできているのですから。
データの見える化で次の注文につなげる仕組み

はじめに来店人数を選ばせた理由として、1人客の場合に人気のメニュー(あるいはオススメのメニュー)と、10人の客の場合に人気のメニューは全く異なる点から、それぞれの選択人数によってプロモーションや表示内容を変えているということが想像できます。
発行するクーポンや店内のランキングを利用者によって変えることで、客単価をUPさせたり、適切なアプローチによる利用のしやすさから、リピートに繋げることも可能です。
このような商品提案から、顧客の好みを推測する作業をいちいちバイトに教育する手間を考えるだけでも、確実なデータから読み取ったこちらの方法は理にかなっています。

当然お店の人気メニューは月間の販売数によって表示されるので、初めて来たお店でも「とりあえず人気メニューを頼んでおくか」という決め方ができる点も魅力の1つです。
中国に続けるか?スマホ決済黎明期の日本


100億円あげちゃうキャンペーンで一躍知名度がUPしたPayPayをはじめ、楽天Pay、LINE Payと未だシェア争いの続く日本でも今後、中国と同様のサービス展開は図られるのでしょうか。
今回のWeChatミニプログラムの流れを汲むとすれば、日本で業務提携をしたLINE Payが有力と言えるのでしょうか。
スマホ決済大国中国に負けず、それ以上に、便利でなめらかな決済体験が得られる国になることを期待して、まず私たち消費者はスマホ決済を進んで使っていくことから始めてみましょう!
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