中国でなぜ配車アプリが人気なのか

中国で配車アプリが拡がる理由

こんにちは!市場と工場を巡って連日2万歩練り歩いているリモートガールです。

そろそろタクシーに頼ろうか…と考えていた最中、中国配車アプリ大手の「滴滴出行」とソフトバンクのジョイントベンチャー「DiDiモビリティジャパン」のニュースが目に留まりました。

どうやらDiDiは今月24日、新サービスともに新たな対応エリアを発表して話題になっている模様。年内には地元福岡にもエリアを拡大するみたい!(なんか嬉しい)

と、そんな激熱なタクシー業界ですが、DiDi本家の中国には現在3種類のタクシーが存在することをご存知でしょうか。

 

中国に存在する3種のタクシー

中国で配車アプリが拡がる理由

中国のタクシーは大きく分けて以下の3つに分類することができます。

  1. アプリを使って配車、予約ができるもの・・・配車アプリ
  2. 走行している車を止めて利用するもの・・・タクシー
  3. 個人が自家用車をタクシーとしているもの・・・白タク

今回分かりやすいように、それぞれを配車アプリ、タクシー、白タクと呼び、メリット・デメリットをまとめてみました。

1.配車アプリ

中国で配車アプリが拡がる理由

中国には日本に進出した「滴滴出行」をはじめ、「曹操」等の配車アプリが存在します。

会社による細かなサービスの違いはまた別の機会に説明するとして、配車アプリ全般に共通する点をまとめてみました。

配車アプリのメリット

・アプリ(決済アプリにも内蔵されている)を利用して、好きなタイミングで配車できる

・現在位置から目的地までを事前に伝えることができる

・料金が事前に分かり、ぼったくりが発生しない

対応が良い

安全運転である

最後の2つに関しては配車アプリ特有の「レビュー機能」が鍵となっていて、レビューの評価次第で運転手の報酬や今後の集客率が左右されることが主な理由のようです。

 

配車アプリのデメリット

・小さな駅や空港から出る際は使えないことがある

・ラッシュアワーには捕まらないことがある

大きな駐車場を持つ国際空港や駅と違い、タクシー乗り場が限定されているような場所だと配車アプリでの呼び出しは不可能です。このような場合、次に紹介する通常のタクシーへと順々に誘導されることになります。

外国人が利用する際の注意点

待ち合わせする場所(=現在位置)がアプリの地図上で詳細に指定できない為、配車時に「今どこにいる?」という電話がかかる事があります。

この場合は簡単な中国語力が必要となり、英語でのコミュニケーションもほぼできないと考えていた方が良いでしょう。

 

2.タクシー

中国で配車アプリが拡がる理由

駅でタクシーを待つ行列

次にご紹介するのが、必要な時に道端で止めるタイプのいわゆる“普通の”タクシーです。

配車アプリが進出していない地域はもちろん、先ほど述べた小さな空港や駅ではこれらのタクシーを利用することになります。

タクシーのメリット

・(配車アプリより)台数が多い

配車アプリに比べて台数が多い為、大通り等では比較的捕まえやすいです。とはいえラッシュアワーでは配車アプリ同様なかなか捕まりません。

タクシーのデメリット

・相乗りの可能性が出てくる

・運転手のマナーが悪いことがある(特にタバコ)

・運転が荒い(ことが多い)

・車が汚い

・配車アプリよりやや料金が高い(ことが多い)

・乗車拒否をされることがある

配車アプリと違い、運転手への評価や会社による厳しい規定も無い為、運転中にタバコを吸い始めたり、時速100km近く出す運転手も。更に、行きすがら声を掛けてきた人を相乗りさせることもあります。

もっとひどいケースでは乗車距離を伸ばすために迂回したり、距離が短い場合は乗車拒否をするといった、日本では考えられない対応も少なくありません。

 

ここで、私が初めて中国に来た時のエピソードを・・・

当時値段を抑えるために夜行便で到着し、“普通の”タクシーを利用してホテルへ。

・・・向かったのですが、その速さ時速120km。( ゚Д゚)!?!?

信号待ちの際中もエンジンをブーーーンッッブォーーーーーン!!!!と吹かしながら、隣に並ぶタクシーの運転手と窓越しに大声で会話。

信号が青になった瞬間、両者ロケットスタート!再び時速100kmで爆走。車線なんか無いも同然。

フランス映画TAXIの中国人Ver、といえば伝わるでしょうか。

 

「神様、ここで死にたくありません…!!!」

 

そう祈りながら目を閉じ息を止めていた22歳。

中国バージンを失った記念すべき夜の出来事。

 

嗚呼、若かったなぁ・・・。

 

3.白タク

中国でなぜ配車アプリが人気なのか

白タクとは、特定の会社に所属している訳でもなく営業許可を得ている訳でもない、全くの素人が運転するタクシーを指します。

先に述べた2つのタクシーと比べて料金が高いことが多く、ぼったくられる事は周知の事実ですので中国人向けというよりはむしろ、外国人観光客がうっかり利用してしまうことが多い印象です。

白タクのメリット

・特に無し

白タクのデメリット

・通常料金より高い

・何かあった時の保証が無い

・運転手の身元が定かではない

安全面の保証が無い為、利用はオススメできません。

料金は、“中国のタクシーにしては”高いというだけで日本人や欧米人にとっては普通の料金だと言えるでしょう。その事を知ってか知らずか、外国人が滞在するホテルの近くや空港の出口、車の通りが少ない空港付近の駅前に多く見受けられます。

 

便利で快適な配車アプリが圧勝

中国でなぜ配車アプリが人気なのか

私のお気に入りは、EV車の曹操(CAOCAO)

一部利用が限られるエリアを除き、配車アプリが圧倒的に便利であることは言うまでもありません。

日本であれば普通のタクシーであっても最低限のサービスが行き届いていますが、中国でそれを期待する事はナンセンスです。配車アプリのように、その後の報酬に関わる評価制度が導入されてようやく、日本で「普通」と言われるレベルのサービスが保たれています。

その上料金も安く、安全運転。

従来のタクシーへの不満解消が見事になされた配車アプリは、中国人のみならず外国人にも嬉しいメリットが満載です。拡がって然るべき、と感じずにはいられません。

そう考えると、もともとマナーが行き届いている日本で配車アプリが普及する理由は、中国のそれとはまた別物になるのではないでしょうか。

モバイル決済も然り、同じサービスでも拡がる理由は様々。拡がらない可能性だってある。

今後も国ごとの背景を理解した上で、新たなサービスの考察力をつけていく必要がありそうです。

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